甘く、苦く、赤
どうして辛いんだろう。
どうして苦しいのだろう。
こんなに痛みを感じるのに、こんなにも心が削れ、腐っていくのが分かるのに。
どれも模糊的な感覚を覚えるだけで、はっきりとした痛みの理由まではわからない。激痛ではない、じわじわと侵食するような疼痛でいっぱい。
分かりきった夜をうだるようにめくって朝日を捉えるたびに、昨日よりは頑張ろうと望むけれど、思うだけで忘れた如く、違う場所に着地する。
僕と同じ考えを持つ人がいないから寂しい。
この寂しさが埋められたところで、埋められなかった頃よりも良い方向に向くのか分からないし、それによるメリットを返せる自信もない。
始発で感じる孤独も、終着点は自己満足のそれで、自己犠牲を考え方の一つにしている僕にとって耐え難い自己嫌悪を手首に刻む。
体から赤色が流れていくのを見て、凝縮された嫌悪の赤を拭い、軽くなった心地を得る。
死ぬ心の準備は出来ていると口だけではいうけれど、死ぬときは今じゃないと甘さが襟を掴む。僕の中の甘さは強引だから、握る力がとても強く、その所為でもう一人の自分が批評の剣を携えてやって来る。
全てにおいて苦味が最後に飛び込んでくるから、後味はいつも汚れている。
何かが増えそうな期待を込めて確実に減っていく日々。
もうすぐ桜。
何年たっても僕は種もなく、ただ朗々と