君の背中越しに見る空
けして鮮やかとは言えない青春時代、筆を持って僕の前に現れて、気づけば隣にいた彼女はもういない。
それから絶えない終わらない、そして永劫に消えないだろう罪悪感が代わりに隣で立つようになった。
素直に悲しめず、純粋に手を合わせることができない僕は、すべての出来事において君を見てしまう。
底の見えない贖罪の心根が、僕の頭の中をむしばんでいく。
首に縄をかけるとき、椅子から降りる刹那。
電話の向こう側、涙にくるまれたありがとうの声が、いまだに響いている。
あの時何を思っていたんだろう、いやそのまえ、もっと前。決断してしまったさせてしまった絶望を前に、君はどれほどの苦しみに叫んでいたんだろうか。
気づけなかった後悔と、救えなかった罪悪感が自己嫌悪を従えて、床を見る頃には背中が虚無で飾られていた。
与えられた罰なんだろう。
用意されていた絶望なんだろう。
せめて重さがわかるまでは、君を忘れないでいる。
そこから先に、それまでとこれからの未練はない